シートも純正。
前面衝突の場合、スバルの水平対向エンジン搭載車のクラッシュストロークが、たとえば横置き直列4気筒の一般的なクルマより長いというのは本当で、数多く見てきた、おそらくかなりシリアスな速度でフロントから衝突したと思われるケースでも、水平対向エンジンが嵩が低いためにキャビンに食い込む前にかなりの確率でトランスミッションと一緒に前席フロア下に落ちているようだ。
ただ、40〜60km/hというごく日常的な速度でも、事故の際の減速Gは凄まじいものだから、エアバックもシートベルトのプリテンショナーも付いていないBC5の場合、頭部をステアリングにしこたま打ち付けることになる。
モータースポーツではヘルメットを被るから「おいた」をやらかしても、まあ自己責任で済むが、リアルワールドでしかも脱サラして「身体が資本」、家族がいる現在では万一の場合の備えがなければいけない。事故に巻き込まれて、のんびり入院している暇はないのである。
だから、Sabeltの4点式シートベルトは別に「飾り」ではなく、乗るたびにきちんと「リュック」を背負っている。
違反切符を切られるなどという消極的理由は別にしても、スバルに乗る人でクルマに乗る際のシートベルトの重要性を軽視している人はまさかいないとは思うが、家族がいてもいなくても、シートベルトは締める、そして公道ではくれぐれも安全運転を心がけることは、クルマに乗る人間が果たすべきひとつの「社会的責任」だと思う。
この時代のスバルのシートは押しなべてデキが悪いというのは本当の話で、私もBC5レガシィRSに乗り始めた最初は(20代はじめ)、ロングドライブでお尻と腰に疲労が集中して辛くて仕方なかったのだが、1台目のBC5は30万キロ乗って腕を磨き、その後も12台も「腐れ縁」が続くと、なんと人間がシートに馴染んでしまうのだ(笑)。
だから今でも腰回りのサポートは甘いと思うのだが、東京から日帰りで1,200kmを走っても快適だし、GC8のSTIやGDBのシートも持っているのだが、日常は乗り降りもしやすいこのシートが割と気に入っている。
ただ、RSタイプRのシートはA,Bタイプともにランバーサポートと座面調整機能が付かないので、生地とトリムカラーが同じBタイプのRSのものに付け替えている。 |